1年に1度、満月の奇跡。5万匹を越えるクモガニが集結し集団脱皮。

海には地球の神秘が詰まっています。そして、この光景も、その大いなる神秘の一つでしょう。
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ここはオーストラリアのメルボルンにあるポートフィリップ湾。
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photo by va1berg

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シドニーに次ぐ第二の都市ながら、豊かな自然があふれている都市です。メルボルンの都市にグルリと囲まれ存在する湾では、1年に1度、世界中からカメラマン、ダイバーが集まる瞬間があります。

その目的が、「クモガニの大行進」です。
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クモガニは、普段はもっと深い場所で単独で生活をしているのですが、5月のあるタイミングなると、浅瀬に出てきます。

1匹、また1匹と合流し、最終的には5万を越える大群になるのです。
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目的は脱皮と繁殖。

1年に1度、浅瀬の波の力を使い脱皮をするクモガニですが、その時間は、外敵の驚異にもっともさらされる瞬間。

サメやエイ、マンタや鳥、大型魚・・・ゆっくりとまとった殻を脱ぐタイミングを待ってくれる理由はないのです。
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そこでクモガニたちは、集団で脱皮をするのです。一部を犠牲にしてでも、種を残すために。

この行動、決まって満月の前付近で起こるのだそうです。それは満月に近づくにつれ、小潮から、大潮と潮が大きくなる、そのタイミングを見ているのです。本当に、自然というのはすごいですよね。

200年前は、海岸に無数のかにの甲羅が打ちあげられ、「神のたたりだ!」と恐れられたこの現象。その当時の人たちに、この光景を見せてあげたかったですね。きっと、感動してくれるんではないでしょうか。

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カテゴリー: 水中生物  タグ: , , , , .
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