世の中には不思議な生き物が五万といますが、そのなかでも驚異的なのはハリガネムシではないでしょうか?
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このハリガネムシ、その名のとおり針金のような細長い生き物。シンプルな体なのですが、その単純な見た目からは想像できない複雑怪奇な生涯を送ります。
ハリガネムシが生まれるのは水の中。まだ数mmしかないハリガネムシは、ここでボウフラや、トンボの幼虫ヤゴ、カゲロウなどに食べられるのをひたすらに待ちます。
ここで捕食された小さいハリガネムシは、体内ですくすくと・・・成長はしません。成長すると30cmにもなるため、数mm~数cmしかないこれらの生き物では小さすぎるのです。
大きくなったのが陸上で見るとこんな感じです。けっこうアグレッシブな動きをしていますね。。
ハリガネムシはひたすらに待ちます。この寄生した生き物たちが他の生物に捕食されるのを。
さらなる目的はカマキリやかまど馬、コオロギといった虫たちです。
寄生した仮宿がうまいぐあいに捕食されると、やっと体内で成長を始めます。カマキリなどがエサをとっても、体内にいるハリガネムシが食べてしまうわけです。
さて、こうしてすくすくと成長し、無事に成虫になったハリガネムシは、交尾をするまで食事が必要ありません。・・・つまり、もう宿主が必要ないのです。
元々水の中で生まれたハリガネムシは、寄生して陸にいる状態ですが、またもとの水場まで帰らなくてはいけません。
ここで、何をするのかというと、なんと宿主の行動を操るのです。
水辺まで向かわせ、さらに虫にとって致命的となる水へのダイブをさせるハリガネムシ。
この方法はまだわかっていないのですが、コントロールされたカマキリの脳からタンパク質が見つかっており、なにかしらの影響を与え、水辺に向かわせていることはわかっています。水に入るとハリガネムシは体内から無事脱出をするわけです。
カマキリってこんな水のなか入らないですよね。。あきらかに動きもおかしいです。
名前:ハリガネムシ(針金虫)
英語:Horsehair worms
体長:数cm~30cm
類線形動物門ハリガネムシ綱(線形虫綱)
実際、カマキリのおしりを水につけると、このようにハリガネムシが出てくることがあるそうです。
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